葬儀、と一口に言っても宗派によって様々な違いがあります。自分とは違う宗派の葬儀に参列する場合、しきたりなどを少しでも知っている方が、安心して参列できるのではないでしょうか。ここでは、真言宗の特徴やマナーなどを紹介していきます。
真言宗は、弘法大師(空海)によって平安時代に開かれた、密教をもととする一派で、独特な特徴があります。故人を浄土に送り届けるための儀式、今生での悪を落とすための儀式など、密教ならではの儀式が行われ、その後、葬儀が行われます。
知っておきたい作法ですが、正式な焼香は、親指、人差し指、中指の三本の指でつまんだ香を額まで掲げて、3回香をくべます。その後、数珠を両手で挟み合掌します。正式な数珠は、主玉が108個からなる二重タイプのものが正式な数珠とされています。両手の中指に数珠をかけ、すり合わせて音をたてて使います。しかし、宗派ごとに数珠を用意するのはあまり現実的ではありません。一般的な数珠を使っても差しさわりありません。また、宗派によって書き方の違う、香典袋の表書きですが、真言宗では「御霊前」と書くのが一般的です。迷ったときは「御香典」とかきましょう。どの宗派でも共通で使えます。四十九日を過ぎたら、「御霊前」ではなく、「御仏前」または「御香典」となります。
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